放射線治療科

大腸がんの放射線治療

大腸がんの治療では、手術、薬物療法、放射線治療などを、がんの場所や進行度、全身状態に応じて組み合わせます。放射線治療は、大腸がんのすべての患者さんに行う治療ではありませんが、特に直腸がんで手術前後に検討されることがあります。また、骨盤内の再発による痛み、しびれ、圧迫感などの症状を和らげる目的で行うこともあります。

当科では、消化器外科、消化器内科、腫瘍内科などと連携しながら、治療の目的、回数、副作用、生活への影響について説明し、患者さんの病状に合わせて治療を進めます。

このようなご相談に対応しています

  • 直腸がんで放射線治療をすすめられている
  • 手術前または手術後の放射線治療について知りたい
  • 骨盤内の再発に対する治療を相談したい
  • 痛み、しびれ、圧迫感などの症状を和らげたい
  • 排便や排尿への副作用が心配
  • 放射線治療の回数や通院の流れを知りたい

直腸がんに放射線治療を行う理由

大腸がんの中でも、直腸がんでは、がんの場所や進行度によって放射線治療を検討することがあります。手術の前にがんを小さくしたり、骨盤内での再発リスクを下げたりする目的で、薬物療法と組み合わせて行うことがあります。

必要性や治療の順番は、がんの場所、進行度、手術の内容、薬物療法の予定などによって異なります。主治医と連携しながら、放射線治療の役割を確認して方針を決めます。

再発や症状を和らげる放射線治療

手術後の再発や骨盤内の病変によって、痛み、しびれ、圧迫感、排尿や排便のつらさなどが起こることがあります。このような症状を和らげる目的で、放射線治療を検討することがあります。

症状を和らげる目的で行う場合は、病変の場所、症状の強さ、全身状態、薬物療法との兼ね合いを踏まえて、照射範囲や回数を決めます。出血が主な症状の場合は、症状別ページ「出血を和らげる放射線治療」もご参照ください。

治療回数と通院の流れ

多くの場合、1日1回、平日連日、25-30回、約5-6週間の外来通院治療を行います。1回の治療は10分程度です。治療中は定期的に診察を行い、消化器症状を確認しながら進めます。

副作用について

大腸がんの放射線治療では、照射する場所によって副作用が異なります。骨盤内を照射する場合、便がゆるい、排便回数が増える、肛門の違和感、腹部の張り、尿が近い、排尿時にしみる、といった症状が出ることがあります。多くの場合、日常生活や通院を続けながら治療できますが、症状を確認しながら外来で対応します。血が続く場合などは、我慢せずにご相談ください。

よくある質問

Q
大腸がんでは必ず放射線治療を行いますか?
A

必ず行うわけではありません。がんの場所や進行度、手術や薬物療法の予定、症状の有無によって、放射線治療が必要かどうかを判断します。

Q
結腸がんでも放射線治療を行いますか?
A

結腸がんでは、放射線治療を行う機会は多くありません。一方で、再発や症状の状況によって、痛みなどを和らげる目的で検討することがあります。

Q
直腸がんではなぜ放射線治療を行うことがあるのですか?
A

直腸は骨盤内にあり、周囲の臓器や神経に近い場所にあります。病状によっては、手術や薬物療法と組み合わせて、骨盤内での再発リスクを下げる目的で放射線治療を検討します。

Q
再発した場合にも放射線治療はできますか?
A

再発の場所や症状によって、放射線治療を検討することがあります。骨盤内の再発による痛み、しびれ、圧迫感などを和らげる目的で行う場合があります。

Q
出血にも放射線治療は使えますか?
A

直腸がんや再発病変による出血に対して、放射線治療で出血を和らげることがあります。出血が主な症状の場合は、症状別ページ「出血を和らげる放射線治療」もご参照ください。

Q
放射線治療中に痛みはありますか?
A

照射中に痛みや熱さを感じることはありません。治療台の上で同じ姿勢を保っていただきます。

Q
排便への影響はありますか?
A

便がゆるくなる、排便回数が増える、肛門の違和感が出ることがあります。症状には個人差がありますので、診察時に確認しながら対応します。

Q
薬物療法と同時に行うことはありますか?
A

病状によっては、薬物療法と放射線治療を組み合わせることがあります。治療の順番や組み合わせは、主治医と連携して確認します。

Q
治療にかかる費用は?
A

放射線治療の費用は治療技術や回数で異なります。大腸がんの放射線治療費は90万円前後で、自己負担割合が1割の方は9万円、3割の方は27万円程度になります。保険診療となりますので高額療養費制度により自己負担額が減ることもあります。詳細は当院の医事課もしくは会計窓口でご相談ください。

お問合せ・ご相談について

患者様

放射線治療の適応を判断するためには、現在の病状、これまでの治療内容、検査画像などの詳しい情報が必要です。そのため、当科の受診は原則として、現在診療を受けている医療機関の医師からの紹介による予約制としています。受診をご希望の場合は、まず現在の担当医にご相談ください。

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この記事について

このページは、大腸がんの放射線治療について、患者さんとご家族に分かりやすくお伝えするために作成しています。実際の治療方針は、病状や検査結果、全身状態などによって異なります。詳しくは、主治医または放射線治療科でご相談ください。

参考にした主な情報
  • 放射線治療計画ガイドライン2024年版

執筆・監修医師

藤 浩(ふじ ひろし)
千葉西総合病院 放射線治療科
日本医学放射線学会認定 放射線治療専門医

最終更新日:2026年7月28日