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経皮的卵円孔閉鎖術

経皮的卵円孔閉鎖術

経皮的卵円孔閉鎖術は卵円孔開存症(PFO)の低侵襲治療です。外科手術と違って開胸して、一時的に心臓を止める処置は行いません。その代わりに医師はカテーテルといわれる細い管を使用して、大腿静脈から心臓にアプローチします。用いるデバイスは、留置すると円盤状になるもので、これで右心房側と左心房側の双方から挟み込むようにして卵円孔をカバーして塞ぎます。

なお、卵円孔は成人の約20〜25%に存在すると言われ、ほとんどの場合無症状で治療も不要ですが、稀に脳梗塞の原因になることがあり、その場合は治療が行われます。

卵円孔開存症(PFO)についてくわしくみる

経皮的卵円孔閉鎖術に用いるデバイス
AMPLATZER™ PFO オクルーダー

手技手順

1.足の付け根から静脈を経由し左心房までカテーテルを進めます

2.卵円孔を通して左心房側のディスクを展開します

3.右心房側のディスクを開き、2枚のディスクで挟み込みます

4.卵円孔が閉鎖され、血栓は通過できなくなります

手技手順説明動画(AMPLATZER™ PFO オクルーダー)

Q&A

Q
経皮的卵円孔開存閉鎖術は保険適用ですか?
A

はい、公的医療保険が適用されます。また、高額療養費制度の利用も可能です。

Q
入院期間は?
A

4日~6日程度になります。

Q
手技適応の対象は?
A

過去に原因不明の脳梗塞を起こしたことがある方で、卵円孔開存以外の塞栓源は除外されていることが第一の条件となります。その他、脳梗塞の再発リスクスコアや解剖学的にハイリスクであるかなどをブレインハートチームで合議し、最終的に判断されます。
なお、心臓の構造上、閉鎖デバイスの留置困難が予想される患者様は適応外となります。

Q
麻酔は局所麻酔ですか?
A

手技中は食道にエコーのための器具が長時間挿入されることもあり、全身麻酔で行います。

Q
術後の生活上の注意はありますか?
A

特にありませんが、お薬を服用いただきます

特に生活上の注意や制限等はありません。ただし、最低でも術後6カ月間は血液サラサラのお薬を服用いただきます。術後6カ月~1年以降で、ブレインハートチームにて合議のうえ、お薬の中止をする場合もあります。

平均的な治療費用

70歳以上の方

対象者実際の窓口負担額(食事代込)
現役並み所得者Ⅲ 課税所得
約690万円以上
約¥270,000
Ⅱ 課税所得
約380万円以上
約¥190,000
Ⅰ 課税所得
約145万円以上
約¥100,000
一般課税所得
約145万円未満
約¥60,000
低所得者住民税非課税
(低所得Ⅱ)
約¥40,000
住民税非課税
(低所得Ⅰ)
約¥20,000

70歳未満の方

対象者実際の窓口負担額(食事代込)
区分ア年収約1,160万円以上約¥270,000
区分イ年収約770万円~1,160万円約¥190,000
区分ウ年収約370万円~770万円約¥100,000
区分エ年収約370万円以下約¥60,000
区分オ住民税非課税約¥40,000

※入院日数や部屋代により、負担額は変動します。

当院の治療体制について

当院では卵円孔開存(PFO)は、ブレインハートチームが担当して治療を行っています。

ブレインハートチームとは

脳(ブレイン)と心臓(ハート)の双方に関わる疾患に対し、各領域の専門医が連携して診療を行う取り組みです。代表的な対象疾患としては、心臓内に生じた血栓が脳血管を閉塞する心原性脳塞栓症(脳梗塞)などが挙げられます。
当院では、抗凝固療法に伴う消化管出血リスクにも配慮し、消化器内科医を含む多職種チームで診療を行っています。定期カンファレンスでは、脳画像(MRI・CT)や心エコー(経胸壁・経食道)などの検査結果を共有しながら、病態評価と最適な治療方針の検討を行い、質の高い医療の提供に努めています。

担当医師

桃原 哲也 副院長・循環器内科主任診療部長・SHDセンター長

医学博士
日本内科学会 認定医
日本循環器学会 専門医
日本心血管インターベンション治療学会 専門医・指導医
日本経カテーテル心臓弁治療学会(JTVT)実施医・指導医(Core Valveシリーズ、SAPIENシリーズ)
MitraClipプロクター認定(アボット社)
PASCAL Presicionプロクター認定(エドワーズライフサイエンス社)

葉山 泰史 循環器内科部長

日本循環器学会 専門医
日本内科学会 総合内科専門医
日本心血管インターベンション治療学会 認定医・名誉専門医

お問い合わせ

患者様

当院循環器内科外来にお越しいただくか、無料メール相談(直通メールまたは問い合わせメールフォーム)をご利用ください。

医師直通メール:chibanishi.shd@gmail.com
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循環器内科外来月曜日~土曜日(祝日除く)
担当医師(桃原)外来木曜日 午前・午後

他施設の方(患者様のご紹介ほか)

地域連携室までご連絡ください。
047-384-8564
月~金曜日 8:30-17:00/土曜日 8:30-12:30

この記事を書いた医師

桃原 哲也(とうばる てつや)
千葉西総合病院 副院長
循環器内科主任診療部長・SHDセンター長

(画像・動画提供:アボットメディカル)