ショックウェーブ（IVL）

虚血性心疾患とは

虚血性心疾患とは、心臓の筋肉に栄養を送っている冠動脈が動脈硬化により狭くなったり（狭窄）、詰まってしまう（閉塞）ことで血流が障害されることが原因となる病気の総称です。進行した場合の治療は、カテーテルにより狭くなった血管を広げる冠動脈カテーテル治療か、病変がある箇所を迂回する血流の経路をつくる冠動脈バイパス手術のいずれかとなります。

ショックウェーブ（SHOCKWAVE C2コロナリー IVLカテーテル）とは

ショックウェーブ（SHOCKWAVE C2コロナリー IVLカテーテル）とは、高度に石灰化した冠動脈病変に対する新しい治療機器です。石灰化が進み固くなった病変により狭くなってしまっている血管は、その硬さゆえにバルーンで広げることが難しい状態となっています。こうした病変を、血管内から衝撃波を使って破砕して内径を広げるのがこのショックウェーブです。本治療はIVL（血管内破砕術＝Intravascular Lithotripsy）と呼ばれます。

ショックウェーブは従来からある尿路結石（腎結石・尿管結石等）に対する体外衝撃波治療の仕組みを応用しています。血管内に挿入したカテーテルのエミッターと呼ばれる箇所から発生する衝撃波を病変に向けて照射し、破砕します。衝撃波は固いものに当たった際にのみ作用する特性を持つため、血管壁へのダメージはなく、石灰化病変を破砕し血管を広げることができます。

当院ではスペクトラルCT7500による冠動脈造影CTや3D OCT、IVUS（血管内超音波）などによる血管内画像診断により、病変の正確な評価を行います。そのうえで、バルーンのみでは拡張が難しいと判断した場合にはショックウェーブ、ロータブレーター、ダイヤモンドバックといった治療機器から、その症例に最も適した機器を選択し、低侵襲かつ確実な治療を行っています。

本治療は実施にあたって学会による厳格な施設基準が定められており、どの施設でも受けられる治療ではありません。当院は年間3000件を超える冠動脈カテーテル治療（PCI）を手掛けている、この分野では国内トップクラスの施設となっております。

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