骨の痛み
がんが骨に転移すると、痛み、しびれ、歩きにくさ、骨折の心配などが問題になることがあります。放射線治療は、骨転移による痛みを和らげ、日常生活を続けやすくする目的で行われる治療です。
当科では、主治医や整形外科などと連携しながら、痛みの場所、画像検査、全身状態、薬物療法の予定などを確認し、照射の必要性や回数を判断します。
このようなご相談に対応しています
- 骨転移による痛みを和らげたい
- 痛み止めだけでは十分に痛みが取れない
- 歩くと痛い、体を動かすと痛い
- 骨折の心配があると言われた
- 背骨の転移があり、しびれや足の動かしにくさがある
- 短い回数で放射線治療を受けられるか知りたい
骨転移に放射線治療を行う理由
骨転移に対する放射線治療は、痛みを和らげることを主な目的として行います。痛みが軽くなることで、体を動かしやすくなり、睡眠や日常生活の負担が軽くなることがあります。
また、病変の場所によっては、骨折や神経の圧迫を防ぐ目的で放射線治療を検討することもあります。特に背骨の転移では、しびれ、足の力が入りにくい、歩きにくい、尿や便が出にくいなどの症状がある場合、早めの対応が必要です。
治療回数と通院の流れ
骨転移に対する放射線治療は、多くの場合、通院で行います。初診では、痛みの場所、症状の強さ、画像検査、これまでの治療内容を確認します。その後、治療計画用CTを撮影し、痛みの原因となっている部位に合わせて照射範囲を決めます。
治療回数は、病状や照射する場所によって異なります。1回で終わる治療から、数回に分けて行う治療まであります。1回の照射は10分程度で、照射中に痛みや熱さを感じることはありません。
副作用について
骨転移に対する放射線治療の副作用は、照射する場所によって異なります。皮膚の赤み、だるさ、一時的な痛みの変化などがみられることがあります。胸やお腹に近い部位を照射する場合は、食欲低下、吐き気、便通の変化などが出ることもあります。
多くの場合、日常生活や通院を続けながら治療できますが、症状を確認しながら外来で対応していきます。痛みが強くなった場合や、しびれ、足の動かしにくさ、排尿や排便の異常がある場合は、早めにご相談ください。
よくある質問
骨転移による痛みは、放射線治療で軽くなることがあります。目安として、6〜7割程度の方で痛みの改善が期待されます。ただし、効果の出方や時期には個人差があるため、痛み止めも併用しながら症状を確認していきます。
痛みの変化には個人差があります。治療後すぐではなく、時間をかけて軽くなることもあります。痛み止めも併用しながら調整します。
病状や照射する場所によって異なります。1回で行う場合もあれば、数回に分けて行う場合もあります。
通常の骨転移に対する放射線治療で、すぐに骨全体が弱くなるわけではありません。むしろ、骨転移そのものによって骨が弱くなっていることがあります。放射線治療は、痛みを和らげたり、病変の進行を抑えたりする目的で行います。ただし、足の骨など体重がかかる部位や、骨が大きく壊れている場合は、骨折の危険を確認し、必要に応じて整形外科とも相談します。
多くの場合、通院で治療できます。ただし、痛みが強い場合、歩行が難しい場合、全身状態によっては入院で対応することもあります。
薬物療法の内容や時期を確認しながら判断します。主治医と連携し、全身治療との順番や安全性を確認します。
背中や腰の痛みに加えて、足のしびれ、足に力が入りにくい、歩きにくい、尿や便が出にくいなどの症状がある場合は、早めにご相談ください。
お問合せ・ご相談について
患者様
放射線治療の適応を判断するためには、現在の病状、これまでの治療内容、検査画像などの詳しい情報が必要です。そのため、当科の受診は原則として、現在診療を受けている医療機関の医師からの紹介による予約制としています。受診をご希望の場合は、まず現在の担当医にご相談ください。
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この記事について
実際の治療方針は、病状や検査結果、全身状態などによって異なります。詳しくは、主治医または放射線治療科でご相談ください。
参考にした主な情報
- 日本放射線腫瘍学会放射線治療ガイドライン
執筆・監修医師
藤 浩(ふじ ひろし)
千葉西総合病院 放射線治療科
日本医学放射線学会認定 放射線治療専門医
最終更新日:2026年7月28日




