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呼吸に悩む患者様の「今」と「これから」に専門的支援で寄り添い続ける看護の力
慢性呼吸器疾患看護認定看護師
宮澤 良佑
2025.10.27

私は、慢性呼吸器疾患看護認定看護師として、主にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者様のケアやサポートを担当しています。COPDとは、タバコの煙などの有害物質によって気管支に炎症が起こり、肺の機能が低下してしまう病気。咳や痰、息切れ、息苦しさといった症状が現れるのが特徴ですが、こうした呼吸のつらさは目に見えにくく、周囲から気づかれにくいものです。だからこそ、私たちは患者様の呼吸や表情の変化にも目を配りつつ、声にしっかりと耳を傾けて悪化のサインを見逃さないように心がけています。

慢性呼吸器疾患は完治が難しい病気でもあります。そのため、患者様が病気と長くうまく付き合っていけるよう、「無理なく続けられる治療」を一緒に見つけていくことも大切。生活スタイルや思いを丁寧に伺いながら、最適な治療法を患者様と一緒に探していきます。ご自宅で行う療法もあるため、セルフマネジメントの視点も欠かせません。以前、ある患者様が「公園での体操や人との交流が生きがい」とおっしゃっていたのですが、COPDの急性増悪によって外出が難しくなり、家に閉じこもりがちになってしまったことがありました。ですが、酸素療法を取り入れたことで呼吸が整い、公園に出かけて体を動かせるようになりました。「生活に自信が持てるようになった」と話してくださったことが心に残っています。

これからは、専門の看護師として後進の育成にも力を入れながら、院内外で知識や経験を広げ、呼吸器の病気で悩んでいる方々の力になっていきたいと考えています。私たちは、呼吸の苦しさや不安、恐怖を抱えている方々の味方。もし気になる症状があれば、どうぞひとりで抱え込まず、遠慮なくご相談くださいね。

みやざわ りょうすけ 宮澤 良佑
2‌010年入職 慢性呼吸器疾患看護認定看護師(16年目)
院内では病気や治療の見識を深める勉強会を積極的に実施
治療チーム一丸となってよりよいケアを模索しています!