外科専門研修カリキュラム
研修プログラムの概要
後期研修期間は3年間、一般外科を中心に3年間で執刀者として約450症例の様々な手術を経験することによって独立した外科医を養成することが目的である。研修終了時には外科専門医の申請資格が得られる。
手術
- 1年目は虫垂切除術や鼡径ヘルニア手術、下肢静脈瘤手術、甲状腺手術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、胸腔鏡下ブラ切除術等のおもに良性疾患の術者となり学ぶ。
- 2年目は胃切除術、胃全摘術、結腸切除術、乳癌手術等の悪性疾患手術も術者として学ぶ。
- 3年目には、膵頭十二指腸切除術、肝切除術、直腸癌手術などの難易度の高い手術の術者として学ぶ。
周術期管理
- 主任担当医として病棟での術前術後の検査を含めた周術期管理を学ぶ。疾患に特異的な検査や処置を学ぶとともに、合併症の対策や処置を学ぶ。(血管造影検査や、PTCD、PTGBD等の処置を実践できるようにする。)
- 癌手術後の補助化学療法を学ぶ。
- 末期患者さんの緩和ケアを学ぶ。
外来
- 外来を担当する。創傷など、外科系 Common disease の対処ができるようにするとともに、手術患者さんの外来フォローアップの仕方を学ぶ。
当直
- 様々な外科系急性疾患(急性腹症、外傷など)の初期対応や手術適応について学ぶ。
関連他科のローテーション
希望に沿って関連他科の研修が可能である(2〜3ヶ月)。可能な科としては
・心臓外科
・泌尿器科
・内視鏡科
・麻酔科
であるが、受け入れ先との交渉次第では院外への研修も可能である。
教育・学術活動
- 院内では、初期研修へのレクチャーを行う。
- 院外では各年次に関連学会への発表を行う。研修期間を通じて最低1編の論文発表を目標とする。(学会発表は演者である限り回数に関わりなく出張費用は病院が負担する)
- BLS・ACLS・JATEC、マンモグラフィー講習会等の院外教育講習には病院負担で出張が可能である。
当院外科について
スタッフ6名、後期研修医2名(1年次1名、2年次1名)に加え、初期研修医2〜3名がローテーションで参加している。診療体制はチーム性で、各患者さんに主治医(スタッフ)主任担当医(後期研修医)担当医(初期研修医)がついている。
地域の総合病院のため、専門病院でないと出会わないような稀な疾患は殆ど経験しないが、癌や急性疾患等の Common disease は症例が豊富である。各疾患に対する治療はその道の最先端とはいかないまでも、つねに世界標準の治療を実践できるように研鑽している。専門の手術を決めて学びたい方よりは、緊急手術等もふくめ様々な手術を経験したい方に向いていると思われる。
後期研修医の現状
- 手術:年間100〜200例の手術を術者として、その倍ほどの症例を助手として経験している。現在研修中の医師は全員1年目から胃切除術、結腸切除術等の手術も術者として積極的に経験している。
- 病棟では10から15名の患者さんを担当している。実勤務時間は週末を除き朝7時から夜9時ないし10時くらいである。
- 当直:一月に5〜8回の当直業務を行う。緊急手術が多いため一晩で2〜3例の緊急手術を経験することも少なくない。
- 給与:(年間600〜800万円)当直、時間外業務により異なる。院外のアルバイトは斡旋していないが個人的に行うことは可能である。
- 休日:土曜の午後と日曜祭日が休日であるが、病棟の状態により出勤していることが多い。ただし各患者さんに複数の担当医がいるため都合をつけて休日をとることは十分可能である。
- 休暇:年間2週間の有給休暇が認められている。他の医師との兼ね合いではあるが、予め申し出ているかぎり基本的に自由な時期で休暇を取ることが可能である。
外科・後期研修医の経験症例数
| 経験症例数(A先生/2006年) | |||
|---|---|---|---|
| 消化器一般外科 | 頚部 | 甲状腺切除 | 3 |
| 乳腺 | 乳腺切除 | 4 | |
| 肝臓 | 肝部分切除術 | 1 | |
| 腹壁 | そけいヘルニア | 34 | |
| 大腿ヘルニア | 2 | ||
| 臍ヘルニア | 2 | ||
| 胃十二指腸 | 胃全摘 | 2 | |
| 幽門側胃切除 | 9 | ||
| 胃空腸吻合 | 2 | ||
| 小腸虫垂 | 腸閉塞解除 | 8 | |
| 腸ろう造設 | 1 | ||
| 虫垂切除 | 50 | ||
| 結腸 | 結腸切除 | 16 | |
| 直腸 | 直腸前方切除 | 1 | |
| 腹会陰式直腸切除術 | 1 | ||
| 肛門 | PPH | 1 | |
| 胆道 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 7 | |
| 胆管空腸吻合 | 1 | ||
| 血管 | 下肢静脈瘤ストリッピング | 8 | |
| 呼吸器外科 | 肺 | VATS肺部分切除 | 7 |
| 開胸肺部分切除 | 1 | ||
| 合 計 | 161 | ||
| 経験症例数(B先生/2008年) | |||
|---|---|---|---|
| 予 定 手 術 | 頚部 | 甲状腺切除 | 3 |
| 気管切開 | 1 | ||
| 乳腺 | 乳腺切除 | 6 | |
| 胸部 | 胸腺切除 | 1 | |
| 胃十二指腸 | 胃全摘 | 5 | |
| 幽門側胃切除 | 9 | ||
| 胃空腸吻合 | 2 | ||
| 小腸 | 癒着剥離 | 1 | |
| 腹腔鏡下癒着剥離 | 1 | ||
| 腸瘻造設 | 1 | ||
| 結腸 | 結腸切除 | 23 | |
| 人工肛門閉鎖 | 2 | ||
| 直腸 | 直腸前方切除 | 3 | |
| 腹腔鏡下直腸前方切除 | 1 | ||
| 腹会陰式直腸切断術 | 3 | ||
| 肝臓 | 肝切除 | 2 | |
| 胆道 | 開腹胆嚢摘出 | 5 | |
| 腹腔鏡下胆嚢摘出(予定) | 21 | ||
| 腹壁 | 鼡径ヘルニア(予定) | 53 | |
| 小児鼡径ヘルニア | 7 | ||
| 腹壁ヘルニア | 2 | ||
| 肛門 | PPH | 1 | |
| ミリガンモルガン | 2 | ||
| 血管 | シャント造設 | 3 | |
| 下肢静脈瘤高位結紮 | 18 | ||
| ポート造設 | 4 | ||
| その他 | 23 | ||
| 合 計 | 203 | ||
| 緊 急 手 術 | 胸部 | 胸腔鏡下肺部分切除術 | 4 |
| 食道 | 食道穿孔 | 1 | |
| 胃十二指腸 | 十二指腸潰瘍閉鎖・大網充填 | 9 | |
| 小腸・虫垂 | 絞扼性小腸閉塞 | 5 | |
| 小腸腫瘍切除(GIST) | 1 | ||
| 虫垂切除術 | 81 | ||
| 結腸・直腸 | 結腸閉塞・人工肛門造設 | 10 | |
| 下部消化管穿孔・人工肛門造設 | 7 | ||
| 胆道 | 腹腔鏡下胆嚢摘出(緊急) | 7 | |
| 腹壁 | 鼡径ヘルニア(緊急) | 3 | |
| 大腿ヘルニア(緊急) | 3 | ||
| その他 | 異物除去 | 1 | |
| 切創 | 2 | ||
| 合 計 | 134 | ||












