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大動脈瘤があると言われている方、あるいは
知人、家族の大動脈瘤のことが心配な方へ(18)
心臓血管外科部長 市原 哲也
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今回、とても気の毒な方に遭遇致しましたので、早速御報告申し上げます。報告と言うより、皆さまに、一度CT検査をお受けになるように、という勧告と申し上げた方が正確でしょうか。
患者は71歳男性、朝より左わき腹から左脚にかけての鈍い痛みがありましたが、いつものように出勤なさいました。職場でも痛みのため気分が優れず、早めにお帰りになり、昼過ぎ、かかりつけの医院を受診なさいましたが、「風邪でしょう。風邪薬と鎮痛剤を飲んで様子を見なさい。」と言われ帰宅なさいました。その後も一向に良くならず、夕方、痛みの急激な増強があり、直後、意識を失われ、奥様により救急車が要請されました。近くの総合病院に運ばれ、検査を行なったところ、腹部大動脈瘤破裂によるショック(血圧が異常に下がること)と診断され、緊急手術目的に私どものところへ運ばれましたが、搬送中の救急車内で心臓が止まり、蘇生を施されながら到着なさいました。すぐに手術室へ駆け込みましたが、再度心臓は動き始めることなく、残念ながらお亡くなりになり、手術には至りませんでした。そう、間に合わなかったのです。
腹にせよ胸にせよ、大動脈瘤というものは一朝一夕に出来上がるものではございません。長い年月の間に大きくなるものでして、さらに悪い事には、症状はほとんどございません。知らないうちに出来上がり、ある時突然に、あっという間に激痛や苦しみを与えた後、人を死に至らしめる、この悪魔のような「腫れ物」を見つけるのは、CT検査を受ける、これに尽きるのです。症状が何もないうちに見つかれば、極めて安全に手術を完遂できるのです。これに対しまして、破裂してから緊急手術となると、今回の方のように間に合わないことが非常に多いのです。あたかも、サッカーでペナルティーキックを止めるがごとく、救命が大変困難なのです。
どうぞ、皆さまにおかれましては、一度断層撮影(CT)で大動脈について検査をお受けになるよう、切にお願い申し上げます。特に、高血圧、糖尿病、高脂血症などでお医者におかかりの方には、より強くお勧め致します。知らないうちにできてしまっている大動脈瘤を早期に見つけることが、救命のために何よりも大切なことなのです。瘤を破裂させないようにするには、早期発見、これに尽きるのです。手遅れとならぬよう、ご自身あるいは御家族の皆さま全員で身を守ることが大切です。かかりつけのお医者様があるから大丈夫、ということは必ずしも言えないのです。
私どもではその日のうちに検査し結果をお話できますので、是非とも連絡下さい。連絡お待ち申し上げます。
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連絡先
千葉西総合病院代表
047-384-8111
大動脈センター 市原哲也
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